お前たちは

「す……すまん、花凛。あ、あたしもさ……その実、【シスコン】だったりしてさ……。そ、そのー……ウチの姉貴の頼み事を断れないっていうか……」


実は……蕾と由宇が今みたいな【友だちを越えた、ただならぬ関係】になってるのは、妹の綾子が骨を折って妹の恵依に頼み込んで由宇に引き合わせてもらったのが【キッカケ】だったらしい。それぐらい綾子は、姉の蕾に対して従順だし心酔してるし、めちゃくちゃ面倒見ちゃうヤツなのだ。……だもの、綾子の中で、あたしと姉の蕾を天秤にかけたなら……そりゃあ、蕾が勝つに決まってる。


「で……でもな、花凛。姉貴の作ったHPなんだけどさ……アップしてまだ1ヶ月も経(た)たないけど……SNSで姉貴の友だちたちが拡散してくれたおかげで、トップページのアクセス数は毎日200以上。もし、だ……今、手掛けてる【白百合愛善会】の記念すべき第1号創作マンガが完成したら……そ、その時には……姉貴がHPでアップしてもいいって言ってくれてる……。な、何も……このHPはさ、悪いことばっかりじゃないからさ……」


「何だと?今、描いてる創作マンガを蕾姉ちゃんのHPでアップする……だと?」


あたしは【白百合愛善会】で描いてる創作マンガについては【趣味程度にしか】考えておらず……色々と描いてみて【いちばん出来のいい作品を記念に製本しようか?】ぐらいしか考えが及んでなかったんだが……。


「そっか……あたしらのマンガをネットでアップする、か……」


今や【引く手あまた】の、この業界……確かにそんなヤツは海千山千ウジャウジャいて。【アップしてみたとこで大した人目に触れることなくアッという間に埋もれちゃうだろ?】ってのが常識なんだろ。でも……


[蕾姉ちゃんのHPにアップできたら……累計200人ちょいの中から何人かは興味本位で目を通してくれるかも知れんな……]


もし、【読者】がいてくれたなら、【ファン】がいてくれたなら……これからの白百合愛善会の活動の励みになるかも知れない。


[でも……それと引き換えにネットで【あたし自身を曝(さら)す】ワケか……。別に、あたし自身は一向に構わんが……もし、あたしが遠宮花京の娘だってバレた時にはどーすればいい?今のママに【汚点を残す】とも限らん]

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